学習法を徹底比較
日商簿記2級の合格率は40%弱、10人中3人強しか合格できない資格試験の学習に、すべてを自身の判断で行う独学はお勧めしません。
学習費用は抑えられるものの、自信のレベルに適した教材選びは初学者には難しく、学習中に起こった疑問点も自ら解決しなければなりません。
そして、もっとも独学お勧めしない理由が、学習時間が自由であり掛かる費用も低額という〝縛りのなさ〟です。学習にはある程度の縛りが必要であり、その縛りが学習を継続する大きな要因となります。
特に出題科目の知識のない初学者にとって独学には縛りがなさ過ぎるため学習途中に挫折しやすく、合格率4割弱の簿記やFPはおろか、10%以下の行政書士や社労士試験は、あまりにハードルが高すぎるといえるのです。
となれば、比較検討する学習法は資格学校への通学か、通信講座の受講の2つとなります。受講料・費用、時間的拘束、教材、サポート体制、モチベーション維持の5つの要素を基に、双方の学習法を5点満点で検討してみましょう。
<受講料・費用>
- ●資格学校:☆(1点)
- ○通信講座:☆☆☆☆(4点)
- 行政書士講座を例に考えた場合、大手資格学校の初学者向け講座は軒並み
15万円程度と高額。その他、模試や特別ゼミなどがオプションの場合も
あります。さらに、自宅と勤務先の途中に教室がない場合、教室にアクセス
するための交通費も必要となるなど、大きな出費が予想されます。
一方、通信講座は3万円から5万程度と実にリーズナブル。なかには、基 本講座に専任講師による講義が収録されたCDやDVDのメディア講義や確認 テストが付属するコストパフォーマンスの高い講座も存在します。
<時間的拘束>
- ●資格学校:☆(1点)
- ○通信講座:☆☆☆☆☆(5点)
- 毎週決まった時間に受講しなければならない資格学校に対し、自分の好きな時間で好きなだけ勉強できる通信講座の学習スタイルは、多忙な社会人にとって魅力的。また、独学ではその自由な学習スタイルに縛りがないと指摘しましたが、某通信講座の学習ガイドには、挫折しないためのノウハウや集中力をアップするテクニックなど、学習を無理なく継続できる知識を提供してくれるなど、受講生を合格に導く試みが多く提案されています。
<教材>
- ●資格学校:☆☆☆☆(4点)
- ○通信講座:☆☆☆☆☆(5点)
- 資格学校は通学し講師の授業を受講することに大きな意味があります。そし
て、そこに重点が置かれているため、テキストは従来型の文字や数字が羅
列された、それだけでは理解しづらい構成や編集のものが多いようです。
対して、通信講座はテキストだけで学習を進める必要があるため、その内容 は図解やカラーを多用し、見やすく理解しやすい構成となっています。
また、ある通信講座では、通信講座初となるオールカラー教材を採用。内容も出題範囲すべてを網羅するのではなく、出題傾向が反映されポイント を絞った効率的でコンパクトな編集のテキストを採用しています。
<サポート体制>
- ○資格学校:☆☆☆☆☆(5点)
- ●通信講座:☆☆☆☆(4点)
- 講師からの詳細な講義はもちろん、講義中の疑問点もその場で解消でき、
学習の遅れなどの悩みにも対応してくれるのが資格学校の大きな魅力。
しかし、一方の通信講座も、大半が質問や添削サポート体制を確立してお り、迅速に対応する講座は、質問した翌日にはメールで解答が返信される など、資格学校と比べても大きなデメリットとはいえないと思われます。
<モチベーションの維持>
- ○資格学校:☆☆☆☆☆(5点)
- ●通信講座:☆☆☆☆(4点)
- 教室での受講に高額な受講料は大きな縛りとなり、学習を継続する重要な要
因となります。さらに、志を同じくする受講生はライバル的な存在となり、これ以上ないモチベーション維持の要因となるでしょう。
一方、通信講座の学習スタイルは独学と同様となるため、モチベーションを
維持するのも困難です。
しかし、各種講座もそれを見越した受講生へのケア を行っています。「時間拘束」でも紹介したように、某講座の学習ガイドには、 モチベーションを維持する多くのアイディアが紹介されています。
上記、各ポイントを合計した結果、それぞれの総合得点は……
資格学校16点:通信講座22点
となりました。もちろん、あくまで私見ではありますが、資格取得を目指す20?30代の社会人にとって、やはりリーズナブルな費用と時間的拘束の無さは実に魅力的。今回の比較では、通信講座に軍配が上がると思われます。